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ワイヤレスキットを使って
インプレッサにカーテシランプを!

ワイヤレスキットを使ってインプレッサにカーテシランプを! 取付詳細

 
 

先日ブログでご紹介した 「 ワイヤレスキットを使ってインプレッサにカーテシランプを! 」 の詳細記事です〜
( カーテシランプ = ドアを開けるとドア下部で光るアレです )

【 これまでの記事 】
[ Blog ] ワイヤレスキットを使ってインプレッサにカーテシランプを!その1
[ Blog ] ワイヤレスキットを使ってインプレッサにカーテシランプを!その2



本来、レース用のベース車両として生まれたインプレッサは、カーテシランプなども含めて速く走るのに無縁な物は純正品としてはあまり装備されていません。
しかし、今のご時世として安全面や便利度合いなどを尊重すれば、こういった装備は必須と言えますからね。
毎度のごとく、「 無いのならば、作ってしまえ! 」 とゆーことで、作成開始。



ドアにランプを設置するには、まず電源と、ドアスイッチからの 「 ON・OFF 」 の信号が必要です。
しかし、ドア内部へ配線を通すのは至難のワザ。。。。
ドアミラーやパワーウインドウなどの純正配線は、上の写真のように S字のジャバラホースの中を通っていて、ここへ一緒に後から綺麗に配線を通すのは DIY 作業慣れしている人でも難易度が非常に高い作業です。

「 ON・OFF 」 は、後付けのマグネットスイッチを使う方法もありますが、マグネットは意外と外れやすいのが難点です。
マグネットが外れて紛失するとスイッチが切れなくなってバッテリー上がりの原因になることもありますので、
正直なところあまり使いたくありません。。。

では、どうするか?
今回はこの難しい配線をせずに、市販のワイヤレスキットを併用 したカーテシランプを作成してみました。

 

今回使用した エーモン工業製 のワイヤレスシリーズ。

・ 送信機  品番:1859 連動ワイヤレス送信機
・ 受信機  品番:1860 ワイヤレス受信機

配線するのが難しいところなど、これを使えば配線無しで離れた場所に オン・オフ の信号が送れます。
チャンネルは 4つあるため、4セット用意すれば 4つのドアをコントロール可能ですが、今回は試作なので運転席と助手席だけにします。

 

カーテシランプとして使用したエーモン工業製の LED と LEDレンズカバー

・ 品番:1825 フラットLED (白)
・ 品番:1829 LEDレンズカバー ( 3連フラットLED用 )



さて、ワイヤレスキットを併用しても、カーテシランプを作動させるにはいくつもの難関があります。

まずは、電源。
例えば駐車している車に乗り込む時とかに点灯してほしいワケですから、常時電源がドアの内部に必要です。
しかし、運転席側には常時電源が来ていますが、助手席など他のドアには常時電源は来ていません。

そこで市販のリレー等を使って、ドアが開いた時に強制的に電気を送る仕組みを作ります。

 

運転席の足下のパネルを外し、ヒューズボックス左横にあるリレーブロックに細工を施します。
パネルのハズし方は、こちらのページを参照下さい

上の写真の のパーツがパワーウインドウ用のリレー。
ここに細工をして、ドアが開いたらドア内部のパワーウインドウ用配線に電気を送る仕組みを付け加えます。

部分の爪を外すと、リレーブロックがスライドして外れます。
細工をするのは、パワーウインドウ用リレーの裏側にある 2本の配線 ( 白/緑 と、緑/黒 ) です。

※ 余談ですが、このパワーウインドウ用リレーに繋がっている純正配線は、思ったよりも細めですね (^^ゞ
たぶん 0.5sq 〜 0.75sq 程度しかありません。。。
配線の規格的には、使用可能電力は 60 〜 80W ぐらいでしょうか。

   

ドアの開閉を感知させるには、ハンドル軸のすぐ左横にある 「 統合ユニット 」 の配線から信号を拾います。


 
( 上の図は、コネクタの配線側から見た図です。関係ない余計な線は省略しています )

統合ユニットの一番手前のコネクタの 「 青/白 と、青/橙 」 の 2本の配線に、整流ダイオードを結線します。

※ 青/白 → 運転席ドアの開閉信号    青/橙 → 助手席ドアの開閉信号

・ エーモン工業製 整流ダイオード 品番:1555 整流ダイオード ( 2個入 )
・ エーモン工業製 配線コネクタ 品番:E673 配線コネクター ( 10個入り ) など




市販のリレーを使って、上の図のように結線。

・ エーモン工業製 品番:1244 リレー ( 4極 )
・ エーモン工業製 品番:M280 配線コネクター ( 0.35〜1.30sq 対応品 )

リレー配線 青 → リレー配線の 「 赤 」 に配線コネクタ等を使って結線
リレー配線 赤 → パワーウインドウ用リレー裏の配線の 「 白/緑 」 に配線コネクタ等を使って結線
リレー配線 黄 → パワーウインドウ用リレー裏の配線の 「 緑/黒 」 に配線コネクタ等を使って結線
リレー配線 黒 → 統合ユニットのコネクタ配線に繋いだ整流ダイオードを接続する ( 白側を 2本とも )



この細工でドアが開いた時に車両の電源が OFF でも、パワーウインドウ用の配線に電気が流れます。
これでワイヤレス受信機と LED の電源をパワーウインドウの配線から取れるようになりました。

※ この副産物として、車両の電源が OFF でもドアが開いていればパワーウインドウを開閉可能。
エンジンを止めたあとに窓の閉め忘れに気づいた時など、結構便利に使えます(笑)
ちなみに純正のままでも運転席の窓だけはエンジンを止めて30秒ほどパワーウインドウ操作が可能ですがこの改造では全てのドアのパワーウインドウが時間制限なしで操作可能。

なお、市販のリレーをそのまま使うと、リレーから出る 「 逆起電力 」 によって、LED製品の球切れや電子製品の故障など、トラブルが起こりやすくなりますので要注意。
リレー配線の黒と青を別途ダイオードで繋ぐなど 「 逆起電力の対策 」 を施しましょう。
( 別途つなぐダイオードは、青にマイナス側、黒にはプラス側を繋ぎます )



さて、上記の細工でドアが開いた瞬間にドア内部へ常時電源を確保できますが、受信機が正常に作動するには電気が流れ始めてからコンマ数秒ほどかかります。
つまり、ワイヤレス送信機からオンの信号を送るタイミングはドアが開いてからコンマ数秒ほど遅らせてやる必要があります。

また、運転席用と助手席用など、それぞれ送信機・受信機を設置しますが、ドアが同時に開いた場合、同時に 2つの送信機からオン信号を送ってしまうとお互いの電波が邪魔し合って上手く作動しません。
ドアが同時に開いた際には、やはり片方をコンマ数秒ほど遅らせてやる必要があります。
( オフ信号も同様で、同時に信号を送らないようにタイミングをズラす必要あり )

これらの 「 コンマ数秒遅らせる 」 という機能を自作のコントロールユニットを作って制御するようにしました。



手持ちの汎用基板で作ったユニット。
汎用回路では一部足りない部分があったので市販の回路を繋げて作成。
…なので制作費は少々割高に (^^ゞ

ユニットの接続概略は下の図のような感じです。

 

自作のユニットで、運転席用と助手席用の 2つの送信機をコントロール。
ユニットへの電源供給は 「 のれん分けハーネス 」 を使って行います。
ドア開閉信号は、上記のパワーウインドウ用リレーの細工と同様に統合ユニットから取ります。

受信機と LED は、それぞれ運転席と助手席のドアに組み込みます。





ドアに受信機と LED を組み込むため、ドアの内張を外します。
ドアの内張のはずし方は、こちらのページを参照下さい

 

外したドア内張に実際に LED をあてて、どこに埋め込むか位置決めします。
位置が決まったら、リューターを使ってパネルに四角い穴を開けます。

※ 今回は、後付けの 「 S-craft(ないる屋)製 ドアキックガード 」 に穴を開けて LED を埋め込みます。
ノーマルに戻すことも考えて、純正内張には四角い穴を開けていません。

 

ヤスリを使って切り口を綺麗に仕上げます。
LED の配線は、ドア内張の下面まではドア内張とドアキックガードの間を通し、ドア内張下面にごく小さな穴を開けて配線を内張の裏側へと通してやります。




ドアの内張の裏側に受信を両面テープ等で貼り付け、配線は動かないようにテープで固定。
また、テープが経年変化で剥がれるのを防止するため、シリコン系ボンドを所々に塗って固定力を強化。


   

受信機は、パワーウインドウのスイッチパネル裏に差し込まれているコネクタに結線して電源を取ります。
( 上の写真は運転席側のコネクタ )


 
( 上の図は、コネクタの配線側から見た図です。関係ない余計な線は省略しています )


運転席側は、以下のように行います。

受信機の配線 青 → 受信機の配線 「 赤 」 に接続
受信機の配線 赤 → パワーウインドウのコネクタ (大) の配線 「 緑/黒 」 に配線コネクタ等を使って結線
受信機の配線 黒 → パワーウインドウのコネクタ (小) の配線 「 黒 」 に配線コネクタ等を使って結線
受信機の配線 黄 → LEDの 「 プラス側 」 に接続
受信機の配線 黒 → LEDの 「 マイナス側 」 に接続



助手席側は、以下のように行います。

受信機の配線 青 → 受信機の配線 「 赤 」 に接続
受信機の配線 赤 → パワーウインドウのコネクタの配線 「 緑/黒 」 に配線コネクタ等を使って結線
受信機の配線 黒 → パワーウインドウのコネクタの配線 「 黒 」 に配線コネクタ等を使って結線
受信機の配線 黄 → LEDの 「 プラス側 」 に接続
受信機の配線 黒 → LEDの 「 マイナス側 」 に接続




配線が済みましたら、内張を元通りに組み付けて完成です〜

 
昼間でも判るほど明るい LEDです。
右上の写真は、夜、暗くなってから光量の確認をしているところ。メチャメチャ明るいですね!

動作としては、ドアが開くとこのように自動で連動して LEDが光ります。
もちろんドアを閉じると自動で消灯。

エーモン工業の LEDレンズカバーは、拡散レンズが使われていますので照射範囲が広くて地面もしっかりと照らされていますね。
これなら足下の確認は勿論のこと、後方から走ってくる車両に対しても確実にアピールできて安全性も UPです!!

なお、バッテリー保護も考え、ドアが 2分間以上あいたままになっている場合は自動で消灯するように機能を加えてみました。



 

ちなみに 「 品番:1860 ワイヤレス受信機 」 の代わりに 「 品番:1858 ワイヤレススイッチセット 」 を使うとドアの開閉以外に 「 リモコンスイッチ 」 でも ON・OFF が可能になります。


備考

 
記事掲載日 : 2013/02/20