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ターボ車チューニングの極意
 
ブーストコントローラーについて その5
 

ターボ車チューニングの極意
ブーストコントローラーについて その5

 
ブーストコントローラーについてのお話のつづきです。
今回は 「 タービンサージとブーストコントローラー 」 についてのホントのところ。


ターボ車でブーストのかかり具合を究めて行くと避けて通れないのが「 タービンサージ 」 という問題。
例えば、剥き出しエアクリに社外のサクションパイプ装着など吸気効率の上がるパーツを多数取り付けてブーストのかかりを良くすると、ブーストの立ち上がりが吸気のスピードを超えてしまう事があります。
シリンダー内に送り込めないほど過給量が上がり、過給が吸気スピードを超えるとどうなるのか?
 
例えばアクセルを閉じる時にもそれに近い事が起きるのですが、この場合はブローオフバルブが開いて余った分はタービンの前まで戻されるので問題はありません。
ですが、アクセルが開いていてブローオフバルブが閉じている状態だと、余った分はどこへも行く事が出来ません。
このような状態では、ブースト圧がタービンの回転を止めようと影響を与えます。
これが 「 タービンサージ 」 です。
タービンサージが起こりやすい環境としては、基本的には
・ 社外の吸気系パーツを多数取り付けている場合
・ 過給効率の良い社外タービンを装着した場合
などです。
 

それと上記に加えて純正ブローオフバルブを改造した強化ブローオフバルブの装着時、または社外ブローオフバルブの装着時に、純正タービンでも 起こる事があります。
本来、純正ブローオフバルブならば、緩やかにジワーっとアクセルを開けた時などブローオフバルブが軽く開いている状態になります。
強化品や社外ブローオフバルブに付け替えると、この 「 軽く開いている状態 」 を解消する事が可能で、ブローオフバルブからブーストが逃げなくなる分、ブーストのかかりが良くなりレスポンスも向上します。
無論、これが強化品や社外ブローオフバルブを取り付ける最大のメリットです。
しかし、ブーストのかかりが非常に良い車両に強化品や社外ブローオフバルブを組み合わせると吸気しきれず余ってしまう事があり、この逃げ場のない余った分がタービンの回転を止めようと働きます。

症状としては、
・ ジワーっとアクセルを開けて緩やかに加速させると 「 ハンチング 」 が起きてブーストが上がりにくくなる
・ アクセルをより大きく開いてやればハンチングは消えて正常に戻る
のような感じです。

吸気スピードよりブーストが早く立ち上がると行き場のないブーストがタービンを止めようと逆流するのでハンチングが出てしまいます。
そしてアクセルを大きく開く事で、行き場を無くした吸気をエンジン内へと正しく送り込む事が出来るようになりハンチングが消えます。
 
このように、主にアクセル開度の少ない領域でブーストをかけて行くとハンチングしてしまうのがタービンサージ症状です。



なお、これはあくまでも余談ですが、吸気系社外パーツを多数取り付けていてもタービンサージの症状が出なければ、それは 「 まだまだブーストレスポンスを良くする余地が残されている 」 って事でしょう。
その取り付けているパーツでは吸気スビートを上回るほどブーストの立ち上がりが早くなっていないという証拠です。
ある意味、タービンサージはブーストレスポンスが最大限に引き出された結果とも言えるので、症状が出るぐらいまで高効率なパーツを探し求めてみるのも面白いかも知れません。

もちろん、症状が出てしまうと乗りにくい車になってしまいますから、何事にも程々が良いワケですが。
まあ、メリハリ良く 「 スパッ、スパッ 」 とアクセルを踏むような運転ならば、こういった症状を出さずに走らせる事も可能かも知れません。
ですが、公道では流石にそうは簡単に行きませんからね。
どちらかと言えば、公道では緩やかに加速する事のほうが多いのでタービンサージの症状が出る車では本当に乗りにくくなってしまうんです。



こういったタービンサージ症状の手っ取り早い解決方法は、社外吸気系パーツを付け過ぎない事ですね。
症状が出てしまった場合は、強化または社外ブローオフバルブを純正ブローオフバルブに戻すのが解決策としては確実かと。

でも純正に戻すとレスポンスが鈍りますから、出来る限りパーツはそのままで乗りたいですよね?

そこで登場するのが 「 ブーストコントローラー 」 です。
タービンサージの症状が出てしまったら、ブーストコントローラーを使ったセッティングが 「 チューニングとしての解決策 」 です。
アクセル開度やエンジン回転数での調整が可能なマップ補正機能を搭載しているモデルならば、症状を緩和させる事も可能になります。

まず、タービンサージ対策のセッティングをする前に、徹底的に走りこみましょう。
どのようなシチュエーションでタービンサージが出るのか、詳しく状況を探るのが最も重要です。

エンジン回転数はどれぐらいの時に出やすいのか?
アクセル開度はどれくらいで症状が出て来るのか?
症状が出た場合、それはどこまで続いてどこで消えるのか?

実際、先にも述べたように乗り方・走らせ方によっては症状を抑える事も可能なため、実は症状が出る車両でも気が付かずに乗っている場合もあり得ます。
なので、普段と違った乗り方を試してみるのも良いでしょう。
使用する回転域、アクセルの踏み方、ギヤの使い方をいつもとは変えてみるのです。
それによって症状が出るのか出ないのか。
出やすい時、出にくい時など、その違いを調べるのも重要です。
出来れば助手席に誰か乗ってもらって、記録を取ってもらうのが良いでしょう。

これらをしっかりと調べて、出やすい領域ではブーストを抑えるようにマップで設定すれば緩和させる事も出来るのです。

ここで大切なのは、ブーストは無駄なくかかるようにするってこと。
タービンサージとは余分なブースト圧ですから、タービンサージが無くなるところまで下げるのはアクセル開度や回転数に対する適正なブースト値に修正するという事です。
かかり過ぎがタービンサージの原因ですからね。
 
ブーストを下げると遅くなるようなイメージを持ちがちですが、適正値にする事でスムーズかつパワフルに走らせられるようになる事でしょう。
常に適切なかかり方をキープするよう緻密なセッティングが、タービンサージを御して速い車に仕上げるための 「 極意 」 です。


つづく。。。


備考

 
※ 記事掲載日 : 2020/07/03

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